過剰な中性脂肪が高脂血症をもたらす!?
中性脂肪(トリグリセライド)を化学的に説明するとグリセロール(グリセリンの学名)に
3つの脂肪酸が結合してできた物質です。
食物を通して体内に取り入れられるものと肝臓で合成されるものとがあります。
その働きは、寒い気候に体の熱が放出されるのを防いで、
体温を一定に保つようにしたり、皮下に脂質として蓄えられて外部からの衝撃があったときに
内臓を守るなどの役割をします。
脂質は1グラム当たり約9キロカロリーの熱量を持つなど、
貯蔵用のエネルギーとして常に体のなかで待機しているのです。
高脂血症とは
高脂血症とは、血液中の中性脂肪やコレステロールなどの脂質(血清脂質)の値が非常に高い症状を指します。
中性脂肋値が異常に高い場合(150mg/dl以上)を「高トリグリセライド血症」、
総コレステロール値が異常に高い状態(220ml/dl以上)を「高コレステロール血症」といいます。
以前は総コレステロール値のほうのみが問題視される傾向が強かったですが、
最近では中性脂肪(トリグリセライド)値も警戒されるようになりました。
中性脂肪が増えると、結果的にコレステロール値も増えてしまうことになるからです。