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イヌのブラシ1
■ブラシの道具と特徴

スリッカーブラシ

「く」の字に曲がった細いピンが密集して植えつけられたブラシ。毛のもつれをほぐしたり、抜け毛を取り除くときに使う。ピンの硬さはソフトタイプとハードタイプがある。 |

ピンブラシ

ピンの先端が丸く、ピン自体も太いので皮膚や被毛を傷つけない。毛のもつれをほぐすのに使用。 |

コーム

金属製のクシ。ブラシをかけたあとのクシ通りの確認と、顔まわりなどこまかい部分を整えるときに使用。 |

スクラッチャー

鋤(すき)のような形をしたブラシ。抜け毛がよく取れるので、換毛期の抜け毛対策に持っていると便利。 |
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イヌのブラシ1
■ブラッシングのポイント
■犬種に合ったブラシを使う
イヌ用のブラッシングの道具には、いくつか種類があります。被毛のタイプや使い勝手に合うものを選んで使い分けましょう。
犬種によっては特殊なお手入れが必要になります。ペットショップやブリーダー、トリマーなどにアドバイスしてもらい適切な手入れを行ってください。
一般的には最初にスリッカーブラシやピンブラシで汚れや抜け毛、毛のもつれを取り除き、その後コームで毛並みを整えます。
■スムースコートでも手入れは毎日
短くまっすぐな被毛のスムースコートの場合は、汚れがつきにくく毛がもつれたりすることも少ないので、比較的手入れはラクです。とはいえ散歩に出たり、家で動き回っていれば少なからず汚れます。蒸しタオルで拭くなり、ブラッシングするなり、被毛の手入れは毎日行いましょう。
ブラッシングについては抜け毛防止やツヤだし、血行促進のために最低でも週に1、2回は行ってください。
■換毛期はとくに念入りに
イヌの被毛の生え方には、上毛と下毛の二重構造になっているダブルコートと、上毛しか生えていないシングルコートがあります。抜け毛が多いのはダブルコートの犬種で、毛の長さは関係ありません。とくに春と秋の換毛期には、下毛がゴソっと生え変わるため、多量の抜け毛が起こります。
だだし、最近は換毛期がはっきりしないイヌも増えています。被毛の生え変わりは、日照時間と気温に左右されますが、室内犬の場合、電灯の光を浴びている時間が長く、気温の変化も少ないため、季節感が狂ってしまうのです。特に深夜まで起きている家庭では、この傾向が強いようです。
■落ち着かないイヌにはリードを使って
イヌが動いてしまい、ブラッシングがスムーズにできない場合は、イヌにリードをつけ、ごほうびをあげながらブラシするとよいでしょう。また一般に、イヌは少し高さのあるところに乗せると、おとなしくなります。 |
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イヌのブラシ2
■ブラシで毛のもつれをほぐす
1.背中やわき腹などイヌが嫌がらないところから始める。毛の流れに沿って、根元からやさしくブラッシング。なお、被毛が汚れているときは、蒸しタオルで拭いてからブラッシングすること。
2.毛の量が多いところは、根元までブラシが通るように、毛を分けて下側の毛から少量ずつブラッシング。
3.わきの下や股(後ろ足の付け根部分)は、すれる場所なので毛玉ができやすい。見落としがちだが、忘れずにブラッシングを。顔や耳などこまかい部分を除いて、全身をブラッシングする。 |
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イヌのブラシ3
■コームで全体を整える
1.耳などのこまかい部分はコームを使用。耳の先端部分は毛玉になりやすいので、毛先までしっかりブラッシングを。
2.スリッカーブラシでほぐした部分にもコームを入れ、ひっかかりがないかチェックしながら、毛並みを整えていく。毛の多い部分は毛を分けて少量ずつコームでとかす。
3.足先は汚れやすいので、しっかりブラッシングを。ただし敏感な場所なのでやさしくていねいに。
4.お尻も毛玉ができやすい部分。シッポを持ち上げてしっかりブラッシングを。
5.シッポは持ち上げて、上から下に向かってとかす。
6.顔に長い毛がある犬種は、コームが目に入らないように、あごを手で支えて、慎重にブラッシングする。敏感な部分なので、最後にさっとやってしまおう。顔の毛が短い犬種は、ときどき顔を拭いて汚れをとる程度でOK。 |