亜鉛とは | シミ関連用語
亜鉛は、体の組成に欠かせない重要な必須ミネラル分。
主に細胞分裂や新陳代謝、抗酸化、タンパク質の合成、アルコール分解、免疫活性化、
男性の生殖機能の維持、育毛などに効果を発揮します。
特に注目すべき点は、細胞分裂に亜鉛が深く関係していること。
新陳代謝が活発で細胞分裂が盛んな年齢ほど亜鉛の必要量が多くなります。
亜鉛を体内に貯蔵する仕組みがないため常に食べ物やサプリメントなどから
補給しなければなりません。
現在の日本では、普通に生活していれば、亜鉛不足に陥ることはあまりありませんが、
軽度の亜鉛不足,潜在的な亜鉛欠乏は起こりえます。
成人が亜鉛不足になると最初に現れる症状が味覚障害です。
味覚障害の半数以上が亜鉛不足が関連しているといわれています。
他に亜鉛が不足すると
- 肌の乾燥やシミ,シワが増える
- 脱毛,薄毛,髪の毛が細くなる
- 爪の異常
- 精子欠乏,勃起不全
- 胎児の成長不全
- 抗酸化力の低下
- 免疫力低下
- 気分がふさぎ込む
などいろいろな症状が現れます。
亜鉛の効果、効能
亜鉛は、体に必要不可欠なミネラルでさまざまな効果・効能があります。
酵素の活性化
多くの酵素を活性化する
成長を促進する
亜鉛は、細胞の生まれ変わりが盛んな部位で必要不可欠な栄養素です。
新しい細胞をつくり出す時には、たんぱく質を合成する化学反応が行われます。
この反応は、亜鉛が構成成分となっている酵素によって進められます。
亜鉛はこれらの働きの中で細胞の合成を促す重要な役割を担っており、
新陳代謝や成長を助ける効果があるといえます。
ホルモンの合成・調整
亜鉛はいろいろなホルモンの合成の補助や分泌の調整などにも関わっています。
特に膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの合成に必要不可欠です。
インスリンは、血糖値を正常に保つために重要。
また亜鉛は生殖機能とも関連が深く、女性ホルモンの分泌を活性化させ、
男性の精子の形成に必要となります。
抜け毛予防
亜鉛は、頭皮や毛髪の生まれ変わりを促し、過度な抜け毛を防止する効果があります。
髪の毛は主にたんぱく質からできており、亜鉛はたんぱく質の合成を補助しています。
生活習慣病の予防・改善効果
亜鉛は、コレステロールの上昇を抑制し、血圧降下作用があり、
生活習慣病の予防や改善に役立つと考えられています。
二日酔いを防ぐ効果
亜鉛は、体内でアルコールを分解する時に必要なアルコール脱水素酵素が働くために、
不可欠な栄養素。
アルコールの分解がうまくいかないと二日酔いや肥満の原因となります。
お酒をよく飲む人は、意識して亜鉛を摂取するとよいでしょう。
コラーゲンの生成に関与
コラーゲンは皮膚や骨の健康にに欠かせませんが、亜鉛はビタミンCと共にコラーゲンの生成に関わっています。
コラーゲンが不足すると皮膚がかさかさになったり、肌の老化が進んだり、
しみやソバカスの原因にもなります。
抗酸化作用
亜鉛は、活性酸素除去酵素の構成成分で抗酸化作用にも大きく関わっています。
活性酸素は本来体に必要な物質ですが増えすぎると様々な弊害をもたらし、
老化やガン、動脈硬化との関連があります。
胎児の健康な成長
妊娠時にも亜鉛は欠かせません。
胎児は、細胞分裂を繰り返しながらどんどん大きくなっていきますが、
亜鉛はこの細胞分裂を促す働きがあります。
胎児は28週目以降、急速に亜鉛を吸収しはじめます。
このときお母さんの身体に亜鉛欠乏があると当然赤ちゃんも亜鉛欠乏になってしまいます。
母体に亜鉛欠乏があると胎児の細胞分裂がうまくいかず、
低体重、低身長、皮膚が弱くなるといった影響が出てしまいます。
また亜鉛は成長のめざましい乳幼児にとっても大切な成分となります。
母乳の亜鉛含有量は人工乳に比べて高いのです。
免疫力を高める
亜鉛は免疫細胞を活性化する働きがあります。
亜鉛をたくさん摂っていると風邪を引きにくくなるというデータがあります
味覚
亜鉛は味覚細胞の形成にかかわっています。亜鉛不足になると味覚異常になります。
亜鉛が含まれる食べ物
亜鉛は肉類や穀物、野菜など色々な食品に含まれています。
中でも牡蠣や牛肉,鶏肉,豚肉,卵,ごま,ココア,のり,ワカメ,昆布,カニ,スルメ,白米,
納豆,ブロッコリー,レバーなどには亜鉛が含まれています。
特に牡蠣やのりには亜鉛が多く含まれています。
食品からの亜鉛の吸収率は約30%程度です。
亜鉛はビタミンCと同時に食べると吸収率が良くなる性質があるので食べ合わせも工夫しましょう。
サプリメントを補助的に摂取するのもよいでしょう。
亜鉛の推奨摂取量
亜鉛の推奨量は18-69歳の男性で1日9mg、同年代の女性で7mg。
妊婦や授乳中の女性は+3mgがおススメ。上限量は30mg。
亜鉛の過剰摂取と副作用
亜鉛の過剰摂取はあまり気にする必要はありませんが、
一度に2g以上摂取すると急性亜鉛中毒を起こす可能性があります。
また1日に100mg以上を長期にわたり摂取した場合、嘔吐,吐き気,脱水症状,発熱,倦怠感などの副作用,過剰症の危険があります。
適量を守るようにしましょう。