白内障の治療

白内障は治療により視力を取り戻すことができる病気です。

 

白内障の治療は、病状の進行段階によって異なります。

 

初期の段階では、点眼治療が基本です。
ただし、薬を使用しても水晶体が透明に戻るわけではなく、白内障の進行を抑えることが目的です。

 

白内障が進行して日常生活に支障がみられる場合には、外科的手術が行われます。

白内障と分かっても、生活に支障が出るほど視力が低下していない場合は、しばらく様子を見ることになります。そこで通常は点服薬が処方されます。白内障の濁りは、水晶体の中の水溶性のたんぱく質が、水に溶けない非水溶性のたんぱく質に変性して発生します。いったん非水溶性に変性してしまったたんばく質を元の水溶性に戻すのは、容易ではなく、そういう薬はまだ開発されていません。濁りを消して、視力を回復させることは無理と...

一生、観察を続けて、手術せずに済んでしまえば、それはそれで良いでしょう。または、「もう耐えられない」とはっきり納得して手術に踏み切る場合は、何も問題ありません。しかし中には、あまりにも進行が穏やかで、低い視力に慣れてしまい、0・3ぐらいでも生活に何ら困らないという人もいます。こういう場合はいつ手術に踏み切るか判断するのが困難です。たとえば核性の白内障では、あまり核が固くなると超音波で砕けなくなり、...

白内障の手術は、通常、日帰りもしくは2泊3日程度の入院で行われます。基本的に日帰り手術は、歩行可能で家族の付き添いがある人に限っているようです。病気が進行しているから3目入院のほうがいい、などということはありません。手術そのものは、日帰りでも3日入院でもまったく同じです。手術の流れ一般的な手術までの流れは、まず手術の1ヶ月ほど前に全身検査を行います。検査後、結果に問題がなければインフォームドコンセ...

手術室に入る前手術室に入る前に行うのは、点眼散瞳剤を点眼します。瞳を大きく開くために行います。開いた分だけフィールドが広くなり、手術がやりやすくなります。フィールドが広いか挟いかは安全性にかかわります。点滴止血刻や抗生物質が入っています。また、手術前に点滴のルートを確保しておくのは、術中に内科的な処置が必要になった場合、すぐ血管に薬を入れられるからです。何か起こってから血管に針を刺すよりは、前もっ...

同じ超音波乳化吸引術でも細かい部分は、病院によって違います。超音波乳化吸引術の方法まず手術するほうの目だけ出して手術台の上に寝ます。リラックスさせるために、口には酸素と笑気ガスを混ぜた気体が出てくるマスクがはめられます。開眼器という器具で、まぶたが大きく開いた状態に固定されます。結膜を少しはがして麻酔薬を流し込みます。角膜あるいは強膜が切開されます。切開の幅は3mmほど。作業はすべて手術用の顕微鏡...

白内障手術の成功率は100%とはいきません。手術を受ける人のの期待度が高く、手術の結果に必ずしも満足しない人もいます。また、いくら万全を期して手術をしても、事故は起こり得ます。手術によるのリスク失明まれに、手術の際の眼内出血のために硝子体圧が下がり、手術を延期しなければならないことがあります。ひどい場合は出血に押されて、切開口から眼球の内容物が出てしまい、失明することがあります。網膜剥離また、前嚢...

白内障手術ではこのレンズの役割を果たしている水晶体を取り去ることになり、そのままでは強度の遠視、ピンボケ状態になります。矯正しなければ、ものは見えません。方法として考えられるのはメガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズの3つでしょう。メガネまずメガネはどうでしょう。目に直接レンズが触れるわけではないので安全です。手軽に度数を変えることもできます。しかし、相当分厚いレンズが必要です。メガネの最大の問題は...

白内障の眼内レンズにはさまざまな種類があります。高齢者も読者やパソコンなどに親しむことは日常的であり、また、屋外での活動やスポーツにも積極的で、今までと同様のライフスタイルを望む人が多いです。しかし、これまでに挿入されている眼内レンズの多くは単焦点眼内レンズで、日常生活や屋外活動に支障をきたしています。単焦点眼内レンズは厚みが変わるわけではなく、どこか1点しか焦点が合わないため、遠くがよく見えるよ...

基本的には手術直後から目は見えています。今まで見えていなかったものが見えるようになります。人によっては、ゆっくり規カが回復する人も多く、特に高齢片はその傾向があります。すぐに、ものがはっきり見えないからといって、あせる必要はありません。手術後の生活には、気をつけなければならないことはいくつかあります。手術後、いちばんこわいのは外傷と感染症です。術後、しばらくは安静にしていましょう。●洗顔 手術後1...