白内障の多焦点眼内レンズ
白内障の眼内レンズにはさまざまな種類があります。
高齢者も読者やパソコンなどに親しむことは日常的であり、
また、屋外での活動やスポーツにも積極的で、
今までと同様のライフスタイルを望む人が多いです。
しかし、これまでに挿入されている眼内レンズの多くは単焦点眼内レンズで、
日常生活や屋外活動に支障をきたしています。
単焦点眼内レンズは厚みが変わるわけではなく、
どこか1点しか焦点が合わないため、遠くがよく見えるように度数を合わせた場合は、
近くを見る場合は眼鏡が必要となります。
そこで登場したのが多焦点眼内レンズ。
多焦点眼内レンズ
多焦点眼内レンズは、遠距離、中間距離、近距離など
複数に焦点が合うようにしたレンズです。
近くのメモや、遠くの値札にも焦点が合うようになります。
ただ水晶体とは違うので、物を見る位置によってはめがねが必要となることもあります。
また、細かい文字を読んだり、長時間読書をする時なども、
めがねをかけた方が楽な場合もあります。
それでも、単焦点多焦点眼内レンズを入れたときのように、
見たい所やものの位置に合わせて、
複数のめがねをかけ替えたりすることから解放されます。
構造は、中心部が遠用にデザインされ、5つの同心円状のゾーンからなり、
連続的に屈折力が変化する屈折型と呼ばれる構造をしています。
単焦点眼内レンズを用いた白内障手術と異なり、この手術は健康保険の適応にはなりません。
手術前後の診察、検査、投薬は保険適応となりますが、
手術費用(両眼で70〜100万円前後)は全額自己負担となります。
また、任意保険に入っている方は先進医療特約を使用することが可能です。