ステロイド白内障の原因と症状

ステロイド剤は抗炎症薬としてアレルギーなどに幅広く使われている薬で、
眼科でも点眼、内服ともによく使われます。
リウマチなどで長年ステロイド剤を使用した人の白内障を調べてみると、
老人性白内障とは明らかにタイプが異なるために、
ステロイド白内障という分類がなされています。

 

ステロイド白内障の症状

ステロイド白内障の特徴としては、水晶体の後嚢下混濁が多いこと。
老人性白内障の場合は、ほとんどが水晶体の皮質周辺から濁りはじめ、
後嚢下は最後に濁ってきます。

 

症状の特徴としては、ステロイド白内障の場合、水晶体後嚢混濁が多いため、
まぶしく感じることが多く、また近くを見る時や明るいところでの視力低下があらわれます。

 

 

ステロイド白内障の原因

ステロイドを長期間、大量に使用すると白内障になるとされているのですが、
その理由については分かっていません。

 

リウマチなどで長年ステロイド剤を使用した人。
また、アトピー性皮膚炎でステロイド軟膏を使用する場合、
手足や体などに塗る場合はほとんど問題ありませんが、
眼の回りに軟膏を塗る場合は注意が必要です。
眼の周りの皮膚は、薄く、ステロイドの体内吸収率も高いため、
ステロイド軟膏が原因でステロイド白内障も起こることもあります。

 

臓器移植に伴い、術後1年以内にステロイド白内障を発症する場合もあります。
臓器移植後は、炎症や免疫抑制のために免疫抑制剤と併用してステロイドも使用するからです。