急性緑内障発作の原因と症状
急性緑内障発作の症状
突然、目が真っ赤に充血して激しく痛み出し、視力も落らてきます。
頭痛や吐き気もして、実際に吐いてしまう人もいます。
虹視(こうし)といって、光を見るとまわりに虹のような輪がかかって見えることもあります。
これが急性緑内障発作です。
急性緑内障発作の原因
もともと挟隅角ないし閉塞隅角の人が、精神的なショックや疲労、不眠、かぜ、
ぜんそく、散瞳などが引き金になり、急激な眼圧上昇を起こします。
標準の眼圧が10〜20mmHgに対し、
50mmHg、極端な場合は100mmHgにもなり、治療が遅れると失明することもあります。
片目だけに起こるのが普通です。
治療が遅れる原因のひとつに、頭痛や叶き気を伴うために、
内科を受診してしまうことがあげられます。
内科医が気づけばいいのですが、頭痛薬などをもらって帰宅し、
翌日再受診して分かることもあります。
急性緑内障発作の治療
治療はレーザー虹彩切開術が中心になります。
一刻を争う緑内障発作の治療では、
瞬間的に眼圧を下げるレーザー虹彩切開術は非常に有効です。
ただ、水晶体が後ろから押していて、虹彩に穴を開けても、
隅角が開かないことがあります。
これは白内障が進んでいることに加え、水晶体を吊っているチン氏体が弱っているために、
水晶体が前に出るのを止めることができず、緑内障発作が出現したものです。
そういう場合は白内障の手術をします。
また、眼圧で角膜に濁りが出ている場合は、
レーザーが角膜を通過しにくいことや、虹彩が見えないのでねらいにくいため、
高浸透圧剤を点滴して、まず角膜をきれいにします。
高浸透圧剤は全身の水分をとる薬です。
30分ほどかかりますが、角膜の濁りをとり、房水や硝子体に作用して眼圧を下げます。
眼圧が下がれば、レーザー虹彩切開術を行うことができ、眼圧は正常に戻ります。
もしレーザー虹彩切開術ができなければ、手術となってしまいます。